代表的なBtoBマーケティング手法26選!基礎知識や施策など目的別で一挙解説

「BtoBマーケティングの施策を実施しているが、良い成果が出ない」

「マーケティング担当に任命されたが、何をすればよいのかわからない」

BtoBマーケティングと言っても、その対応範囲は広く、具体的に何をすれば企業業績/KPIに貢献できるのかわからず、頭を抱えているのではないでしょうか?

今回はBtoBマーケティングの基礎知識から、よく使われる26の手法と手法を選ぶ際に押さえておきたいポイントを詳しく解説します。

この記事では、次のことがわかります。

  • BtoBマーケティングとは何か?
  • BtoCマーケティングとの違い
  • BtoBマーケティングの基本的な流れ
  • BtoBマーケティングのプロセスごとの手法
  • BtoBマーケティング実施で押さえるべきポイント

是非、これからのマーケティン施策にご活用ください。

Contents

BtoBマーケティングとは?対企業向けのマーケティング活動

BtoBマーケティングとは、収益性のある市場を選定し、ターゲットとする企業のニーズを深く理解した上で、適切な製品やサービスを提供する活動です。

そのために必要なBtoB向けの戦略やコミュニケーション手法などを含め、BtoBマーケティングと呼んでいます。

BtoC マーケティングとの8つの違い

BtoBやBtoCに限らず、それぞれのマーケティング活動を成功に導くためには、両者の違いをきちんと押さえることが大切です。

BtoBとBtoCの違いを、次にまとめました。

項目BtoBBtoC
取扱商品完成品以外も販売(原料・部品など)完成品のみ
購入単価高い低い
意思決定者数複数人購入検討者のみ
購入検討期間長い短い
ブランドスイッチ起こりにくい起こりやすい
顧客関係性継続的その場限りが多い
販売戦略リード獲得・育成集客
販売方法直接販売小売店・ECサイト

特徴的なのは、BtoCに比べ購入期間が非常に長いことや、購入にかかわる意思決定者が非常に多岐に渡る点です。

加えて、販売戦略もBtoBでは、すぐに購入が決まらないため、中長期を見据えた顧客との関係構築が非常に重要となります。

BtoBマーケティングにおける基本的な6つの流れ 

BtoBマーケティングの6つの基本的な流れは次のとおりです。

  1. 見込み客(リード)を獲得する
  2. 見込み客(リード)を育成する
  3. 見込み客(リード)を選別する
  4. アプローチして商談化へ繋げる
  5. 商談を実施し注文書を受理/受注へ繋げる
  6. 商品・サービスの継続(リピート)利用につなげる

見込み客(リード)を獲得する

最初の流れは、自社の製品やサービスに関心を持つ見込み客(リード)の獲得活動です。リードジェネレーションとも言われますが、このプロセスで初めて見込み客と接点を持ちます。

詳細は後述しますが、例えば展示会での名刺交換や、Webサイトからの問い合わせ獲得、SEO対策などが該当します。

従来は、マーケティング担当者が獲得した見込み客を営業に連携し、営業がアプローチをかける構図でしたが、現在では顧客自身が能動的に情報収集をおこなうようになりました。

そのため、いかに接点を増やしつつ、関心度の高い見込み客を営業に連携できるかが鍵となっているのです。

見込み客(リード)を育成する

見込み客(リード)の育成とは、獲得した見込み客に対し、自社から有益な情報提供を続けながら顧客との関係性を築きつつ、自社サービスへの啓発をおこなうプロセスです。

リードナーチャリング(lead nurturing)とも呼ばれ、この活動で自社製品やサービスへの購入見込みを高める狙いがあります。

具体的な活動内容は、メールマガジン配信や自社サービスの導入事例提供、ウェビナーの案内などです。

この活動で、見込み客のニーズを顕在化させ、営業がアプローチしやすい状況を作り出し、効果のある商談につなげる効果が期待できます。

見込み客(リード)を選別する

このプロセスでは、先の見込み客(リード)育成活動で、自社の製品やサービスに対し、特に検討度合いが高い見込み客だけに選別していきます。

リードクオリフィケーションとも呼ばれますが、ここで選別された見込み客は、営業や販売案内が容易な状態になっていると考えられます。

見込み客の選別には、具体的には次のユーザー行動を基に判断していきます。

  • サービス資料のダウンロード
  • セミナーへの参加
  • 自社への問い合わせ
  • 自社製品やサービスサイトの閲覧 など

さらに、選別・リストアップした見込み客に対し、見込み客の属性(業種や役職など)や行動履歴、顧客の保有情報などを参考に、自社で分析をおこないます。

詳しくは後述しますが、「スコアリング」という手法が効果的です。

このような分析を続けながら選別基準を見直すことで、自社にとって有益なアプローチリストが完成します。

アプローチして商談化へ繋げる

検討度合いの高い見込み客(リード)をリストアップしたあとは、営業部門からメールもしくは架電を行い、商談化に繋げます。

また商談前に下記BANT情報を知っていれば、「商談成立の可能性がどれくらいなのか」を把握しやすくなるため事前に聞いておきましょう。

①Budget(予算)

サービスを導入するための予算はいくら確保しているか

②Authority(決裁権)

稟議を承認できる決定権を持つ人に提案できているか

③Needs(必要性)

個人的な情報収集程度なのか、会社として検討しているのか

④Timeframe(導入時期)

サービスを導入する時期は決まっているか

商談を実施し注文書を受理/受注へ繋げる

商談に臨む前に、必ず見込み客獲得から見込み客の育成における、見込み客の行動履歴を押さえておくことが重要です。

具体的には次のとおりです。

  • 自社が配信したメールマガジンを、頻繁に開封し、読んでくれていたか
  • 自社主催のセミナーに参加してくれたことがあるか
  • 自社の製品やサービスにいつから関心をもってくれていたのか

こういった情報を頭にいれておくことで、商談の際、受注率を高める助けとなります。

商談が成立すれば、注文書を顧客と取り交わし、受注へと繋げます。

商品・サービスの継続(リピート)利用につなげる

特に継続利用が前提の製品やサービスの場合、一度受注して終わりではありません。いかに顧客を満足させ、サービスを継続してもらえるかに尽力する必要があります。

社内会議では、KPI数値として「解約率(チャーンレート)」が議論されることがよくありますが、この数値をいかに低く維持するかのカギとなるのが、カスタマーサクセスです。

カスタマーサクセスは、次のような役割を担います。

  • 自社製品やサービスを使っての悩みや不明点に回答する
  • 自社の製品やサービスが顧客の課題解決に役立っているか利用状況を把握する

よく聞く話として、「製品やサービスを購入した後は何もフォローしてくれない」「質問してもマニュアルに書いてあるなど非常に不親切」などの不満の声も出ており、このプロセスをいかに丁寧におこなえるかが、自社の製品やサービスの評判や価値を高めることにつながります。

ここまで解説したように、BtoBマーケティングのプロセスは「見込み客を獲得して、製品やサービスを購入して終わり」ではありません。

そうではなく、「自社の製品やサービスを購入していただく」というゴールを見据えつつも、見込み客との間に中長期的な関係性を構築するための設計が、非常に重要なプロセスと言えるでしょう。

【目的別】BtoBマーケティングの手法26選

ここでは、実際によく使われるBtoBマーケティングの26の手法を、次のBtoBマーケティングプロセスごとに解説します。

  • リード獲得目的|16のマーケティング手法
  • リード育成目的|7つのマーケティング手法
  • リード選定目的|3つのマーケティング手法
目的手法
リード(見込み客)獲得コンテンツSEO
リスティング広告
SNS広告
ディスプレイ広告
記事広告
交通広告
SNSアカウント運用
ホワイトペーパー
プレスリリース
比較サイト
ターゲティングメール
ウェビナーイベントの実施
電話広告(テレアポ)
展示会出展
フォーム営業
CXOレター(手紙施策)
リード(見込み客)育成MA(マーケティングオートメーションツール)の導入
メールマガジンの配信
ステップメールの配信
セミナー開催
紙媒体のダイレクトメール(DM)を送付
リターゲティング広告
インサイドセールスの立ち上げ
リード(見込み客)選別行動スコアリング設定
属性スコアリング設定
ページアクション通知

リード獲得向け|16のマーケティング手法を紹介

見込み客(リード)獲得で有効な16のBtoBマーケティング手法を解説します。

コンテンツSEO

Googleなどの検索エンジンでの検索結果で上位を狙いつつ、自社への効果的な集客を可能とする手法です。具体的には、自社のWebサイト内に良質なコンテンツ記事を制作し発信していきます。

この手法は質の良い記事を地道に積み上げていく手法であり、即効性はありませんが、中長期目線で取り組んだ場合、将来的に継続的な高い集客効果が望める可能性があります。

例えば、広告ではCPA(リード獲得単価)を抑えるには限界値があります。

一方で、SEOは一度上位表示されると、継続的なコンバージョンが見込め、

かかった費用は最初の記事制作費用のみのためコストパフォーマンスが高いと言われています。

リスティング広告

リスティング広告とは、ユーザーが検索したキーワードに連動して検索結果に表示される広告です。

低予算から始められ、先に解説したコンテンツSEOとは異なり、検索結果の上位に表示されるため、効果に即効性があります。ただし、競合が多いキーワードで広告を打とうとする場合、費用対効果の面で割にあわないこともあり、広告出稿の際は広告代理店の他にも、BtoBマーケティングの支援会社にアドバイスを求めると良いでしょう。

SNS広告

SNSプラットフォーム(X(旧Twitter)・Instagram・Meta(旧Facebook)・LINEなど)に広告を配信する手法です。

SNSのユーザーアカウント登録では、必ず個人情報(年齢・性別など)の個人情報登録が求められるため、ターゲット精度は高いと言えます。

SNS広告では、後ほど解説する、自社のノウハウを詰め込んだ「ホワイトペーパー(お役立ち資料)」を配信してリード獲得に繋げることが主流です。

広告出稿では、日々の運用に専門的な知識が必要になるため、専門家のアドバイスがあると安心です。

ディスプレイ広告

Webサイトやスマホアプリなどの広告枠に対し広告を配信する手法です。表示されるWebサイトの内容に応じて表示されるため、コンテンツ連動型広告とも呼ばれています。

配信については、次の形式で配信可能です。

  • 動画
  • 画像
  • テキスト
  • テキスト+画像

広告料金はユーザーが1クリックする度に課金されるクリック課金型や広告が1,000回表示されるごとに課金されるインプレッション課金型があり、自社の課題に気づきがない潜在層の見込み客に対し有効なアプローチと言えます。

また指定したサイトへのバナー掲載や、指定したキーワードで検索したユーザーにのみ表示することも可能なため、対象ターゲットへのサービス認知の目的で利用されることが多いです。

記事広告

外部のWebサイトメディアに広告費を支払い、記事を掲載してもらう手法です。

この方法のメリットは、次のとおりです。

  • 自社でWebサイトメディア運用や広告出稿が不要
  • 対象メディアの読者層がわかるため狙ったターゲット層に訴求可能

ただし、この手法は対象のメディアによっては費用が高額となるため、費用対効果の見極めが重要です。

交通広告

こちらは広告を見る側として馴染み深いと思いますが、電車やタクシーなどのディスプレイを通じて広告を配信する手法です。

広告自体の視認性も高く、毎日の通勤や通学で電車を使うユーザーに対する単純接触効果(繰り返し接触したものに、関心や好意を持ちやすくなる)が期待できます。

一方で、一回の最低出稿金額が数百万円以上と高額であり、かつ広告の効果測定が難しいため、使い方には注意が必要です。

SNSアカウント運用

想定ユーザーが日々利用しているであろうSNSのプラットフォームを活用した手法です。

広告費もかからず施策実行が可能で、費用のかかるSNS広告とは異なります。

この手法を通じ、自社サービスの認知拡大やファン獲得につながりますが、BtoBマーケティングの場合、対象となるターゲット層は、何のSNSを利用しているかを精査する必要があります。

ビジネスマンの利用数が多い、X(旧Twitter)やmeta(旧Facebook)がBtoBだと一般的に運用に利用されます。

ホワイトペーパー

BtoBマーケティングでは、認知拡大や見込み客獲得の施策として、よく使われる手法です。ユーザーが知りたい情報を資料として作成し、自社のWebメディアやメールマガジンに添付して読者に配信し、資料のダウンロードを促します。

サービス資料のみHPに掲載している場合、サービスをまだ検討していない見込み客のリード獲得は難しく、リード獲得数を伸ばしづらいことが多いです。

しかしホワイトペーパーがあれば、現状サービス検討はしていないが課題を感じている準顕在層のリード獲得が可能になります。

ただし、この手法には制作コストがかかる点に注意が必要です。よく使われる手法であるがゆえに、手は出しやすいですが、BtoBマーケティングの専門家の意見を仰いだ上で着手すると安心です。

プレスリリース

自社の新製品や新サービスについての情報や、キャンペーン情報をプレスリリースとして自社サイトやプレスリリースプラットフォームに配信する手法です。

配信することで、自社サービスの認知度向上や、他メディアへの掲載などの目的があります。単に配信すればよいわけではなく、外部で取り挙げてもらいやすい題材づくりがポイントです。

比較サイト

自社の製品やサービスに関連のあるテーマの比較サイトに、自社情報を掲載してもらい、ユーザーから資料請求や見積もり依頼を受け、見込み客獲得につなげる手法です。

比較サイトでは、類似の商品・サービスの特徴、価格などを比較検討できるため、比較検討層のユーザーが情報収集する際によく閲覧されます。

そのため、比較的、購買意欲の高いユーザーに対して自社の存在や魅力をアピールすることができ、そのままリード獲得することが可能になります。

加えて、比較サイト自体にリスティング広告やSEO対策がなされており、検索ユーザーを自社に取り込む施策としても活用されています。

ターゲティングメール

会員制メディアに登録している登録者情報を用いて対象者を絞り、広告を配信する手法です。

BtoBでは、対象となる企業規模、所属部門や業種などから、自社の製品やサービスに関心のありそうな属性を絞り込むアプローチが取られます。

自社サービスの業界メディアが保有している会員にサービス紹介やお役立ち資料などを配信することで、比較的安価にリード獲得することが可能になります。

ウェビナーイベントの登壇

ビジネス系のメディアが主催するイベントにスポンサーとして共催する手法です。

ウェビナーにもよりますが申込数は、数百名から1000名ほどに至ることがあるため、

1度で数百件のリードを安価な単価で獲得することができます。

テレアポ代行

テレアポの営業代行会社に依頼し、自社の製品やサービスに関心があると想定する潜在層となる見込み客と直接会話を通じ、見込み客の抱える悩みや課題を把握しつつ営業する手法です。

短時間で効率的にアプローチができる手法ですが、手当たり次第のアプローチでは、成功率は当然ながら低いでしょう。

料金はテレアポ代行会社によっては、1件の商談設定につき〇〇円と完全成果報酬型で請け負ってくれる会社もあります。

ただ、商談設定はできたが、実際に営業時に話を聞くとサービスを全く検討していないケースは、よくあるためテレアポ代行会社と事前に商談設定条件を決めておくことが重要です。

展示会出展

大規模会場で自社のブースを出展し、自社製品やサービスを展示し、関心のある人物と名刺交換などを行い、関心がある企業情報や個人情報を大量に取得しリストアップできます

展示会来場者には、具体的な要件は決まっており、導入サービスの比較検討のため来場される方もいれば、ただの情報収集のために来る方もいるため、自社サービスへの関心度に大きなばらつきがある点に注意が必要です。

フォーム営業

ターゲット企業のお問い合わせフォームから直接アプローチをとる手法です。自社ではなく、フォーム営業代行サービスを活用することもできます。

料金形態は、例えば通数に応じて金額が変動する形態(1通10円から)、固定報酬制であれば1日あたり2万5千円から3万円、アポイント1件あたり1万5千円から2万円程度の成果報酬型など様々です、

フォーム営業ではメールの開封率や返信率が低く、最低でも1,000通以上は必要となります。そのため人力でおこなうには労力がかかるため、自動送信ツールの利用がおすすめです。

CXOレター(手紙施策)

主に上場企業や役職者・決裁者へのアプローチを対象とした手法です。

上場企業の人事異動情報などをリストアップし、パンフレット型や手紙型の郵送物を送付します。

通常メールアドレス獲得が困難な決済者に対するアプローチとして有効です。

リード育成向け|7つのマーケティング手法

見込み客(リード)の育成で有効な、7つのBtoBマーケティング手法を解説します。

MA(マーケティングオートメーションツール)の導入

MAツールとは、マーケターが日々業務でおこなう業務を自動化し、生産性を高めるシステムを指します。

例えば、手動でおこなっている見込み客の管理や、メールマガジン配信から配信後の見込み客の分析などの業務を自動化し、見込み客の購入意識度合いを定量的に計測し、適切なタイミングでの営業アプローチを支援します。

ただし、実際のところMAツールを導入したものの、高機能であるがゆえに使いこなせず、運用定着に失敗する企業も見られます。自社に本当に必要なのかどうかを確認するためにも、BtoBマーケティング支援会社に相談すると良いでしょう。

メールマガジンの配信

獲得した見込み客に対する関係性構築や継続的な接点を確保する手法です。見込み客を獲得した後、すぐに商談化することは少ないため、メールマガジンでの継続的なコミュニケーションを通じ、顧客ニーズの顕在化のタイミングを待ちます。

ステップメールの配信

会員登録や資料請求などをおこなったユーザーに対し、事前に設定したコンテンツを定期的に自動配信する手法です。

企業の導入事例や製品やサービスの利用方法を、複数回配信することで、商談化への確度や製品やサービスに関する関心度向上に寄与します。

セミナー開催

高単価な自社の製品やサービス、ツール操作が難しい製品の場合に有効な手法です。

自社製品の機能解説をセミナーを通じて解説し、実際の利用者の声を届けることで、見込み客への自社の製品やサービスへの関心度が高まります。

近年ではオンラインのセミナーであるウェビナーを開催する企業が増えています。

紙媒体のダイレクトメール(DM)を送付

紙媒体のダイレクトメールも見込み客の育成に対し、有効な手法です。

例えば、定期的に業界の先進事例やトレンドなどを紹介した会報冊子を見込み客に郵送します。

紙媒体はメールに比べ、気軽に破棄されにくいという特性を活かし、見込み客との継続的なコミュニケーションの方法として使われています。

ただし、DM作成にはコストがかかるため、不特定多数に送るのではなく、サービスを利用いただきたい企業300社のみにするなど、送付先を必ず精査しましょう。

リターゲティング広告

過去に自社のWebサイトに訪れた履歴のあるユーザーに対し、他社のWebサイトを閲覧している際に、自社広告を配信する手法です。この手法では購買意欲の高い顕在層の見込み客に対しアプローチできるメリットがあります。

BtoBでは、購入までの検討期間が長く、自社のWebサイトに何度か訪れただけでは具体的な行動は取りません。この手法の活用で、自社製品やサービスへを想起させるきっかけが作れ、見込み客獲得につながる可能性が高まります。

インサイドセールスの立ち上げ

Eメールや電話やWeb会議システムを活用し、遠隔から見込み客に対し営業活動をおこなう手法です。案件受注にかかる人的リソースを低減でき、外回りの営業活動の効率化にもつながります。

リード選定向け|3つのマーケティング手法

見込み客(リード)の選定で、有効な3つのBtoBマーケティング手法を解説します。

行動スコアリング設定

この手法は、リード(見込み客)が取った行動の点数付けをおこない、その合計点数から見込み客の検討度合いを定量化し選別します。

具体的なユーザー行動別でのスコアの重みづけは以下を参照してください。

  • メールを開封する:1点
  • 自社の製品やサービスページを閲覧する:2点
  • お役立ち資料をダウンロードする:3点
  • 自社の導入事例ページを閲覧する:4点
  • 自社にお問い合わせをする:10点

このようにユーザーの行動をスコアリングし、自社でアプローチ対象となる選別基準を検討する方法として有効です。

属性スコアリング設定

見込み客を所属部署や役職・企業規模などでスコアリングし、選別する手法です。ここでは役職・企業売上高別を例に、次のようにおこないます。

【役職別】

  • 経営/役員(クラス):5点
  • 部長/次長(クラス):4点
  • 係長/主任(クラス):2点
  • 一般社員:0点
  • 個人:-1点

【企業売上高別】

  • 10億円〜:5点
  • 5億円〜10億円:4点
  • 1億円〜5億円:3点
  • 3,000万円〜1億円:2点
  • 1,000万円〜3,000万円:0点
  • 〜1,000万円:-1点

ページアクション通知

特定の行動をとったユーザーに対し、自社に通知が来るよう設定する手法です。

例えば、購買意欲が高い見込み客(ホットリード)しか閲覧しないような特定ページを設置し、閲覧ユーザーに関する情報通知が来るように自社に設定することで、即座のアプローチが可能です。

この手法はあくまで、見込み客の育成を適切に進めた上でのものであり、何の準備もなしに進めても効果はないことに注意してください。

BtoBマーケティング手法で押さえるべき4つのポイント

BtoBマーケティングの手法を活用する際に、押さえるべきポイントは次の4つです。

  • 自社のBtoBマーケティングの現状を整理する
  • 見込み客がどんな悩みを抱えているかを明確にする
  • 営業部門など部門間での情報連携を適切におこなう
  • BtoBマーケティング支援会社と一緒に進めることを検討する

自社のBtoBマーケティングの現状を整理する

最初に取組むべきは、自社のBtoBマーケティングの現状把握です。現状把握には、先に解説したBtoBマーケティングプロセスごとに現状と目標数値の明確化が重要です。

何が自社のマーケティング活動の障害になっているかを、明確にしないまま施策を実施しても良い結果は出ず、無駄なリソースを使い終わってしまうことにもなりかねません。

具体的には、次のアプローチが有効です。

  • KPIの管理シートを作成する
  • マーケティング施策をマッピングした資料を作成する
  • CVR(コンバージョンレート)の改善に着手する

いきなり多くをやろうとせず、まずは自社でできるところから始めていくと良いでしょう。自社で何をしたらよいかわからない場合は、BtoBマーケティング支援会社に相談してみると良いでしょう。

見込み客がどんな悩みを抱えているかを明確にする

自社の現状把握が終わった後は、見込み客がどのような悩みを抱えているかを明確にしましょう。

例えば、展示会で獲得した見込み客でも、役職や職種、業種なども様々であり、決済権を持つ管理職層か、決済権を持たない担当者層なのかでも、抱えている悩みは異なり、アプローチ方法が変わります。

この作業を怠ると、自社が狙うべき見込み客に対する適切なコミュニケーションやアプローチができなくなります。

それぞれの見込み客の層に対し、適切なコミュニケーションをおこなうためにも、丁寧に整理するようにしてください。

営業部門など部門間での情報連携を適切におこなう

BtoBマーケティングのプロセスでは、マーケティング部門だけではなく、受注に繋げるために営業部門との連携が必要不可欠です。

実際のところ、企業内ではマーケティングや営業部門(フィールドセールス、インサイドセールス)、カスタマーサクセス部門など、部門間の情報連携が不十分なケースが多く見られます。

各部門の工程を正しく把握し、部門間での情報連携をおこなう取り組みが、商談化の確率を上げるためのカギを握っています。

特にフィールドセールスは商談を通じて、直接見込み客と会話しているため、最もユーザー理解が深いことが多いです。

そのため、マーケティング担当の方は、フィールドセールス担当者に下記ユーザーに関するヒアリングを積極的におこないましょう。

また、情報連携の手段として、HubSpotを始めとしたカスタマープラットフォームを活用するのも有効です。

BtoBマーケティング支援会社と一緒に進めることを検討する

BtoBマーケティングの知見を豊富に持つ支援会社と進めることで、自社のBtoBマーケティングは飛躍的に向上します。

事実、内部リソースでBtoBマーケティングを進めた場合、成果が出るまでに早くても6ヵ月から1年以上かかります。その半面、BtoBマーケティング支援会社を活用すると、内部リソースのみで進めた場合と比較して、成果が出るまでに3ヵ月と、50%以上の期間短縮事例もあります。

今回解説したBtoBマーケティング手法は、いずれも専門的知識が必要なものが多く、BtoBマーケティング支援会社の協力を仰がない場合、失敗に終わる可能性が高いものばかりです。

また、広告代理店やSEO支援会社では、BtoBの商習慣や自社サービスの理解をしてくれた状態で伴走支援してくれる会社が少なく、失敗に終わってしまうことが往々にしてあります。

見込み客の数や商談件数の増加に課題を抱えているのであれば、まずは伴走支援してくれるマーケティング支援会社に相談してみると良いでしょう。

まずは見込み客への理解と、目的に合ったBtoBマーケティング手法を選ぼう

自社のBtoBマーケティングを成功させるためには、まず自社を知ることが大切です。その上で、ターゲットとする見込み客がどのような悩みや課題を抱えているかを明確にするプロセスがとても重要です。

その上で、自社に最適なBtoBマーケティング手法を選ぶようにしましょう。

ただ、今回解説した施策の中から、まず何から着手すべきか分からない場合や自社のリソースのみで実施することが難しい場合は、BtoBマーケティング支援会社の力を借りるのが近道です。

BtoBマーケティング支援会社による高度な知見と経験からのアドバイスをもらえることで、より精度の高い、自社に最適なマーケティング施策が実行できます。

トゥモローマーケティング株式会社は、全体戦略からリスティング広告・サイト改善・メディア純広告・MAなど他の施策も取り入れたオールインワンで伴走支援し、質の良いリード数増加にコミットします。

自社のリード/問い合わせ数に課題をお持ちのご担当者様は、まずはお気軽にご相談ください。